キスについて
分類 | スズキ目、キス科、キス属。 地方名に多い「きすご」が本来の呼び名・表記であるという。一般に「きす」というのは最後の「ご」を省略したもの。 語源は「生直(きす)」=性質が素直で飾り気のない」に魚名語尾(魚を表す)「ご」がついた。 |
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形態・特徴 | 背鰭は2基。背鰭と臀鰭の基底は長く、どちらの鰭にも目立つ模様はない。側線上方鱗数は3~4枚。体背面は肌色のような色で、砂地と同化するような色合いになっており、腹面は白色。海中を泳いでいる際には,体側背側に数個の金色の斑点が見られたり、青色の縦線が見られることもある。 |
分布 | 北海道南部~九州。朝鮮半島南部、黄海、台湾。 |
生息環境 | 沿岸の砂底・砂泥底の海底から20cmくらいまで上方のところを遊泳し、危険を感じると砂中に潜ることもある。岩礁周りや、河口域へもよく進入する。産卵期は夏で、夜間に産卵すると考えられる。 ほとんどの仲間は海岸付近の砂底で生活するが、一部の種類の稚魚は河口などの汽水域で成長するほか、ごくまれに淡水に進出する種も知られている。産卵期である夏には沿岸のごく浅い場所まで移動し、砂浜などでも頭を下げて海底を嗅ぎまわるように泳ぐ姿を見ることができる。食性は肉食性で、ゴカイ・スナモグリ・ヨコエビなど海底にひそむ底生生物を捕食する。 |
食性 | 主に多毛類や甲殻類などを食べる動物食性。 |
その他 | 繊細そうで可憐な姿が日本人の心を捉えたのか、「海の女王」と称される。 天ぷら種として欠かせない本種は、水産上重要種でもある。天ぷら種のほか、刺身や塩焼きなどで賞味される。 |
食べ方、料理法:ぼうずこんにゃくの市場魚貝類図鑑